K.Yairiというアコースティックギターメーカーをご存知でしょうか。MartinやGibson、ヤマハといったブランドとは違い、特にこれからアコギを始めようという方、始めたばかりの方には認知度が低いかもしれません。
実は管理人が初めて手にしたギターがK.Yairiでした。当時中学生でしたが、ギターが欲しくて親にねだっていたところ、成績の向上を条件に買ってもらえることになり、なんとか成績を上げ、父親が買ってきてくれたのがK.Yairiのギターでした。
そのときはまだギターブランドのことはあまりよく知らず、有名だったヤマハやモーリスに憧れていましたが、買ってきてくれたギターが聞いたこともないメーカーだったことにがっかりしたことを覚えています。でもギター仲間の持っているモーリスやヤマハと比べてみると、とても弾きやすく、音も良く感じられ、それ以来すっかりファンになってしまいました。現在はその時買ってもらったギターを含め、3本のK.Yairiギターを所有しています。
K.Yairiとは
ヤイリギターは1935年に設立された木製楽器製作を手がける「矢入楽器製作所」が起源です。そして二代目の矢入一男氏がアメリカで本場のギター作りを学び、帰国後、1965年に「ヤイリギター」を設立します。現在は矢入賀光氏が代表を務め、材料である天然木の品質にこだわり、30人ほどのクラフトマンによる多種少量の手工生産というスタイルを1970年代から守っています。
K.Yairiギターの特徴
K.Yairiのギターは、全て岐阜県可児市にある自社工場で、30人ほどのクラフトマンによる多種少量の手工生産というスタイルで生産されています。ですので、カラログモデルのちょっとした変更から不ルーダーまで柔軟に対応してもらえます。1日に生産できるのは20本程度だそうです。
工場見学も完全予約制で受け付けていて、併設されるショールームで定番商品やレアな製品を試奏することもできます。
またK.Yairiのギターの特徴として永久品質保証があります。経年変化やユーザーの不注意による不具合はもちろん有償ですが、対応期限を設けることなく修理に応じてくれます。自分は長くK.Yairiのギターを所有していますが、この日本製で高品質、永久品質保証という点がK.Yairiのギターに愛着が湧きやすい理由だと思います。
K.Yairiブランドの他に輸出用のAlvarezブランドを展開しています。
K.Yairiのラインナップ
K.Yairiギターの代表的なラインナップには、マーティンのDシリーズを少しサイズダウンしたボディシェイプのLO、コンパクトで抱えやすい形状のRF、ドレッドノートを超える迫力あるサウンドを特徴とするBL、その他に伝統的なマーティンやギブソンを再現したモデルなどがあります。
また、K.Yairiのラインナップには多種少量の手工生産という利点を活かしたショップオーダーモデルが多いのも特徴です。自分もロックインのショップオーダーモデルRYF-1000というマーティン000-18を意識したモデルを所有しています。
K.Yairiの使用アーティスト
K.Yairiのギターはプロにも愛されていて、桑田佳祐、矢井田瞳、松本孝弘といったトップアーティストのほか、海外でもポール・マッカトニー、U2のEdge、リッチー・ブラックモア、ザック・ワイルドといった人たちに愛用されています。